トヨタ 新型ランドクルーザー70 新型車解説/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
「トヨタ ランドクルーザー70」が復活!
最近はSUVの売れ行きが好調だが、その大半がプラットフォームを乗用車と共通化したFF(前輪駆動)ベースの「シティ派SUV」だ。FR(後輪駆動)ベースの悪路向けのシャシーを備えた「オフロードSUV」は、トヨタが「ランドクルーザー」「プラド」「FJクルーザー」、三菱の「パジェロ」、スズキ「ジムニー」など少数派となってしまった。
オフロードSUVはほかの車種と共通化できない部分が多いためにコストダウンが図りにくく、車重の重さや取り回し面における欠点も多い。そして今や雪道程度であればシティ派SUVでも十分に走り切れることもあって、オフロードSUVは数が減った。悪路の少ない日本では当然の成り行きだが、マニアックなユーザーは今でもオフロードSUVを好む。
日常的に優れた走破力を発揮できる場面はないが、専用のオフロードコースに持ち込めばシティ派SUVとは違うハードな走りを満喫できる。高性能なスポーツカーと同じで、一般公道では機能をフルに生かせなくても、それなりの場所であれば楽しめる。
このようなマニアックなユーザーに向けて、2014年8月25日に発表されたのが「トヨタ ランドクルーザー70」シリーズだ。
「2015年6月30日」までの期間限定販売
このクルマは、いわゆる新型車ではない。ヘビーな使われ方を想定したオフロードSUVとして、1984年に国内販売が開始された。発売時点ではバンタイプのみであったが、後に3ドアのワゴンがラインナップへ加えられて、1990年に追加された5ドアのワゴンには「プラド」のニックネームが与えられた。
このランドクルーザープラドは、後に独自のボディに発展して今に至る。ランドクルーザー70から決別した2代目ランドクルーザープラドが発売された後も、70はバンボディのみで販売を続け、2004年に終了した。この後のランドクルーザー70は海外専用モデルとして設定され、2007年にはフロントマスクのデザインなどを変更している。
そして再び、日本国内で売られることになった。ランドクルーザー70の誕生から30年、国内販売の終了から10年を経て蘇ったわけだ。販売が再開されたランドクルーザー70だが、2015年6月30日までの期間限定となっている。あくまでもランドクルーザー70の生誕30周年を記念した国内販売だ。
シンプルなランクル70の外観に懐かしさを感じる
ボディタイプはバンのほかに、ダブルキャブ形状のピックアップも設定する。かつて日本で売っていたランドクルーザー70は、5ドアのほかに2種類の3ドア(ショートとロング)も用意したが、ピックアップは設定されていない。一貫して海外専用ボディだったので日本のユーザーには新鮮だろう。
ボディサイズはバンの全長が「4,810mm」、ピックアップは「5,270mm」と長い。ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も異なり、バンは日本で売っていた時代と同じ「2,730mm」だが、ピックアップは「3,180mm」まで伸ばしている。最小回転半径も異なり、バンは「6.3m」、ピックアップは「7.2m」とさらに大回りだ。全幅はバンが「1,870mm」、ピックアップはオーバーフェンダーを装着しないために「1,770mm」に収まる。タイヤサイズは両車ともに「16インチ」だが、バンは「265/70R16」、ピックアップは「7.50R16」(7.50はインチ表示で約190mm)と細身だ。
30年前のランドクルーザー70を知っている読者諸兄は、シンプルなピックアップの外観に懐かしさを感じるかも知れない。
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